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    初めての就職活動

    障害名  :ダウン症、知的障害
    年齢   :10代
    通所期間 :1年0ヶ月
    就職先業種:清掃業
    【通所開始から就労までの流れ】
    ■特別支援学校を卒業後に週5日から利用を開始
    ■5ヶ月目から就職活動を開始

    通所するまでの困り事

    自分の考えを上手くまとめて伝えることが難しく感じ、他の人とコミュニケーションをとることが苦手でした。相手の話を聞くときも、難しい話になると理解するのに苦労して、話が分からなくなることがあります。分かりやすい言葉や、短い文章で話の意図を伝えてもらうと理解しやすいです。また、公共交通機関を利用して初めての場所に行く場合は、最初は自分だけでは行けないため、場所や経路を教えてもらい何回か練習してからでないと覚えれないこともありました。学校生活は周りも障害を持っている人が多かったため通学することが出来ましたが、就職活動は学校から案内されるもの以外の職種も探してみたいと思い、就労移行支援事業所を利用しようと考えました。

    通所を決めた理由

    特別支援学校に在学中に通えそうな就労移行支援事業所を複数見学、体験をしに行きました。その中で対応して頂くコーチの方の態度に好感を感じたり、体験で受けることができたカリキュラムにおいて、個別に支援をして頂けることが自身に合っていると思い事業所を決めました。家からも遠くない距離で通えそうな場所にあることも決め手の一つでした。

    通所して学んだ事

    ビジネスマナーの基本的なことを学びました。例えば、身だしなみや報告の仕方といったことを教わりました。自分ではできていると思っていたことも、コーチの方にチェックして頂くことで第三者からみて出来ているかを見てもらうことができ、自身の足りていなかった部分に気づくことが出来ました。また、グループワークでは、他人とのコミュニケーションでどのように伝えるかを練習したり、聞いて分からないときの質問のタイミングを学んだりしました。

    どのように就職活動に取り組んだのか

    初めての就職活動だったので、コーチの方から提供いただくカリキュラムに取り組みながら、自分の強みや困りごとなどの自己理解を深めていきました。どんな仕事なら出来るのか、どのように働いて生活していきたいかをコーチの方と確認しながら就職活動をしました。もともと掃除をすることが好きで、家でもよく部屋の掃除をしたりしていたので、事業所に届いた清掃の求人に興味を持ち、申し込みさせて頂いたところ、実際に実習体験をさせて頂きました。実習ではチームで清掃することで協力して作業する楽しさや、汚れている部分が綺麗になっていく喜びを感じることができ、この仕事なら続けられそうと思ったので面接を希望しました。面接ではコーチの方も同席いただけたので安心して受け答えすることが出来ました。その後無事内定を頂けとても嬉しかったです。

    就職後の心境

    初めての就職だったので仕事を覚えることができるか、周りの人の迷惑にならないかと心配でしたが、上司や同僚、コーチの方の支援もあり楽しく仕事に取り組めています。就労移行支援事業所を利用する前は、「働く」というのは仕事を覚えて作業することさえできれば良いと思っていました。けれど事業所で、会社では様々なルールを守ることが大切だということを教わり、ビジネスマナーを学べたことで就職後もしっかりと働けています。また、職場で体調管理に努め休まず出勤できていることを褒められました。これも通所時に毎週5日通うことの重要性を教えていただいたことを継続実践できているおかげです。困ったときや悩んだときにコーチの方に相談できるので、就労移行支援事業所を利用して良かったと思っています。これからも長く働き続けられるよう頑張っていきたいと思います。

    支援員のコメント

    この方は特別支援学校を卒業後に、就労移行支援事業所を利用して就職活動を行い見事ご自身が希望される職種へ就職することが出来ました。多くの方にとって、学校生活を送りながらでは「自分が何に向いているのか」「どんな仕事がしたいのか」を自己理解して、卒業後すぐ就職することはなかなか難しい場合があると思います。なんとなくで就職してしまうと、こんなはずではなかったと後悔することもあるでしょう。長く働き続けるために自分を見つめ、納得して就職したいという気持ちを持って事業所に通所し続けたことが、この方が希望される職種への就職へつながったのだと思います。休まず出勤できている点を褒められたとありますが、勤怠の安定には心身の自己管理が関わってきます。仕事では勤怠が安定しなかったり、感情の起伏が周りに影響を与えてしまうと、仕事を任せることに不安感を与えてしまいかねません。通所中に体調管理やストレス対処にもしっかりと取り組めた結果が、今しっかりと働けていることにつながっているのだと考えられます。今後も長く働き続けられるよう継続して支援していきたいます。

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